借地権の売却の流れは、「権利内容の確認→不動産会社への査定依頼→地主との交渉→売却活動→引き渡し」という段階を踏んで進めるのが基本です。

ただし、借地権は土地の所有権とは異なり、地主との契約関係が前提となるため、一般的な不動産売却と比べて確認事項や調整事項が多くなります。(参考:国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」)

借地権の種類(賃借権・地上権)や契約内容によっては、地主の承諾が必要となり、手続きの順番を誤ると売却が進まなくなることもあります。

そのため、売却を検討する際は、まず借地契約の内容を正しく把握し、専門知識を持つ不動産会社に相談することが重要です。

流れを事前に理解しておくことで、無用なトラブルや時間的ロスを防ぎ、より現実的な条件での売却を目指しやすくなります。

本記事では、借地権売却の流れを段階ごとに整理し、売却先のパターンや実務上の注意点をわかりやすく解説します。

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Contents
  1. 借地権売却の流れは借地条件によって異なる場合がある
  2. 借地権売却の基本的な流れ
  3. 借地権を売却する際によくあるトラブル
  4. 借地権売却を成功させるポイント
  5. 借地権売却時にかかる費用
  6. 借地権売却におすすめの一括査定サービス
  7. 借地権売却の流れに関するQ&A
  8. 借地権売却の流れをスムーズに進めるには早い段階で不動産会社へ依頼するのがおすすめ

借地権売却の流れは借地条件によって異なる場合がある

借地権の売却手続きは「基本的な流れ」は共通しているものの、借地権の種類や契約状態によって必要な手続きや順番が変わる点が重要です。

一般的には、①借地条件の確認、②売却方法の検討、③地主との調整、④売買契約締結、⑤名義変更や引き渡し、という流れで進みます。

ただし、民法および借地借家法第2条では、借地権を「地上権または土地の賃借権」と定義しています。

このように、借地条件によっては事前に確認すべき事項や手続きの優先順位が変わるため、条件整理が売却成功の前提になります。

ここでは借地条件ごとに売却の流れがどのように変わるのかを、法律上の根拠をもとに整理します。

賃借権の場合|地主の承諾が必要

賃借権の借地権を売却する場合は、原則として地主の承諾が必要です。

これは民法第612条1項により、賃借権の譲渡には賃貸人(地主)の承諾が必要と定められているためです。

ただし、借地借家法第19条に基づき、地主が承諾をしない場合でも、裁判所が承諾に代わる許可を与える手続きが用意されています。

借地借家法第19条は、地主が承諾しない場合でも、借地権の譲渡を受ける第三者(譲受人)が借地権を取得しても借地権設定者(地主)に不利となるおそれがない場合には、借地権者は裁判所に対し、地主の承諾に代わる許可の申立てをすることができます。

引用:東京都不動産鑑定士協会「かんてい・TOKYO NO.82

賃借権の売却では「買主探し」よりも先に、地主へ売却意思を伝え、条件調整を行う流れになることが一般的です。

これらを踏まえ、賃借権では事前調整が売却全体のスケジュールを左右します。

  • 民法第612条により地主の承諾が必須
  • 承諾料は借地権価格の約5~10%が目安とされる
  • 無断譲渡は契約解除リスクがある

地上権の場合|地主の承諾が原則不要

地上権の借地権を売却する場合は、原則として地主の承諾は不要です。

この点が賃借権との大きな違いであり、売却手続きも通常の不動産売買に近い流れで進みます。

具体的には、買主の選定後に売買契約を締結し、その後に地上権移転登記を行います。

ただし、地主への承諾交渉は不要でも、登記手続きは必須となります。

  • 民法第266条で自由譲渡が認められている
  • 地主承諾は原則不要
  • 民法第177条により登記が必須

借地権売却の基本的な流れ

借地権売却は、一般的な所有権不動産の売却とは異なり、借地借家法や民法などの法的ルールに基づいて段階的に進める必要があります。

結論として、借地権売却は「権利内容の確認→査定→地主交渉→売却活動→決済」という明確な流れに沿って進行します。

特に借地権は、契約内容や地主の承諾の有無が価格や成約率に直接影響するため、各工程を飛ばすことはできません。

流れを理解しておくことで、余計な時間やコストを抑え、スムーズな売却が可能になります。

ここでは、借地権売却を進める際に必要となる基本的な流れを、初心者にも分かるよう段階ごとに整理して解説します。

①権利内容の確認と事前相談

借地権売却の第一段階は、売却対象となる借地権の内容を正確に確認することです。

借地権には旧借地権・普通借地権・定期借地権などの種類があり、存続期間や更新可否が価格に直接影響します。

例えば、普通借地権は原則30年以上の存続期間があり、更新も可能なため市場評価がされやすいとされています。

第三条 借地権の存続期間は、三十年とする。ただし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とする。

引用:e-GOV「借地借家法

また、借地契約書の有無や地代、契約条件も確認が必要です。

これらは不動産会社や司法書士への事前相談で整理するのが一般的です。

  • 借地権の種類と残存期間を確認する
  • 契約書・地代・更新条件を整理する
  • 専門家に事前相談し法的整理を行う

②不動産会社による査定と媒介契約

次に行うのが、不動産会社による借地権の査定と媒介契約の締結です。

借地権の価格は「更地価格×借地権割合」という考え方を基礎に算出されることが多いです。

ただし、実際の売却価格は市場需要や地主条件に左右されるため、複数社査定が基本です。

媒介契約には一般・専任・専属専任があり、契約形態により販売活動の範囲が異なります。

取引実務では専任媒介を選ぶケースが多いとされています。

  • 借地権割合や市場価格を基に査定する
  • 複数社に査定依頼し価格差を確認する
  • 媒介契約の種類と特徴を理解する

③地主との交渉・承諾の取得

借地権売却では、地主の承諾取得が法律上の重要ポイントです。

賃借権型借地権では、原則として地主の承諾が必要と定められています。

実務では承諾料が発生する場合があり、不動産実務では売却価格の5~10%程度を目安として説明されることが多いですが、法令で定められた固定額はありません。

譲渡承諾料の水準として、借地権価格の10%程度が一つの目安です。当該水準を目安に条件変更、更新料、借地期間を考慮して決定されます。

引用:日本地主家主協会「ご相談事例

交渉は不動産会社を通して行うのが一般的で、直接交渉よりトラブルを防ぎやすいとされています。

  • 借地権譲渡には地主承諾が原則必要
  • 承諾料は慣行的な目安があるが固定ではない
  • 交渉は不動産会社経由が一般的

④売却活動と売買契約

地主承諾の見通しが立った後に、本格的な売却活動と売買契約を行います。

借地権は一般の所有権物件より買主が限定されるため、借地権取引の実績がある不動産会社での販売が重要です。

契約時には重要事項説明書で借地条件、地代、更新条件を明示することが宅地建物取引業法で義務付けられています。

これにより買主が条件を正しく理解した上で契約でき、後の紛争防止につながります。

  • 借地権取引実績のある会社で販売する
  • 重要事項説明で借地条件を明示する
  • 売買契約書で承諾条件を明文化する

⑤決済・引き渡し

最終段階は、代金決済と物件の引き渡しです。

不動産流通推進センターによると、決済は金融機関や司法書士立会いのもとで行われ、売買代金支払いと同時に借地権譲渡の手続きを進めることが明記されています。

借地権自体は登記されない場合も多いですが、第三者対抗要件として実務上行われることが多いです。

国土交通省の不動産登記実務でも、決済と登記を同日に行うことが安全とされています。

すべて完了すると借地人の地位が買主へ正式に移転します。

  • 決済と同時に権利移転手続きを行う
  • 建物の所有権移転登記を実施する
  • 引き渡し完了で売却手続きが終了する

借地権を売却する際によくあるトラブル

借地権の売却では、通常の不動産売買とは異なる特有のトラブルが発生しやすいとされています。

借地権は土地の所有権ではなく「利用権」であるため、地主との契約関係が強く影響し、売却時には承諾や費用、契約内容の確認など複数のハードルが存在します。

国土交通省においても、借地法・借地借家法の歴史的背景や制度設計が説明されており、契約内容や権利関係を整理しておく重要性が裏付けられています。

特に承諾の有無や金銭条件、契約書の不備はトラブルの発生率が高い項目とされ、不動産会社や専門家が介在する場面も少なくありません。

ここでは借地権を売却する際によく見られる代表的なトラブルについて、具体的な内容と注意点を整理して解説します。

地主が売却を承諾してくれない

借地権売却で最も多いトラブルの一つが、地主から譲渡の承諾を得られないケースです。

借地借家法では、借地権の譲渡には原則として地主の承諾が必要とされており、承諾が得られない場合、売却手続きが進まなくなる可能性があります。

実務では、買主の信用力や土地利用の目的、過去の賃料支払い状況などが判断材料になることが多く、必ずしも一律に認められるわけではありません。

承諾が得られない場合でも、裁判所に「借地非訟」を申し立てることで代諾が認められる可能性はありますが、時間と費用がかかる点がデメリットとされています。

建物が借地権の存続期間が満了する前に借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものであるときは、裁判所は、借地権設定者の請求により、代金の全部又は一部の支払につき相当の期限を許与することができる。

引用:日本法令外国語訳DB「借地借家法

そのため、売却前に承諾の可否を確認しておくことが、取引を円滑に進める上で重要です。

  • 借地権の譲渡には原則として地主の承諾が必要
  • 承諾判断には買主の属性や利用目的が影響する
  • 承諾が得られない場合は裁判所手続きが必要になることがある

譲渡承諾料が高額すぎる

借地権売却時に発生しやすいもう一つのトラブルが、譲渡承諾料が想定より高額になるケースです。

譲渡承諾料は法律で金額が定められているわけではなく、実務上は「借地権価格の約5~10%前後」を目安とする例が多いです。

ただし、地域性や契約内容、地主の意向によって金額に幅があり、想定を大きく上回る金額を提示されることもあります。

承諾料が高額になると、売却益が大きく減少し、取引自体を見直さざるを得ない場合もあります。

こうした事態を避けるためには、事前に不動産鑑定評価や過去事例を参考に、妥当な水準を把握しておくことが重要です。

  • 譲渡承諾料に法的な上限は定められていない
  • 目安は借地権価格の約10%前後とされることが多い
  • 高額になると売却条件に大きく影響する

境界確定や契約内容の不備

境界の未確定や契約内容の不備も、借地権売却時によくあるトラブルです。

古い借地契約では、土地の境界が明確でなかったり、契約書に更新条件や譲渡に関する記載が不足していることがあります。

国土交通省の不動産取引実務でも、境界未確定は取引リスクが高い項目とされ、買主が不安を感じやすい要因の一つです。

境界確定測量が必要になると、数十万円程度の費用や数か月の期間を要することもあり、売却スケジュールに影響します。

また、契約内容の不備は承諾条件や費用負担を巡るトラブルにつながる可能性があるため、事前に専門家による確認が推奨されています。

  • 古い契約では境界や条文が不明確な場合がある
  • 境界確定には費用と時間がかかることがある
  • 契約内容の確認不足は売却トラブルにつながりやすい

借地権売却を成功させるポイント

借地権売却を成功させるためには、地主の承諾、専門業者の選定、契約・境界の整理という3つの要素を順序立てて進めることが重要です。

借地権は通常の所有権売却と異なり、土地の所有者が別に存在するため、手続きや調整が増える傾向があります。

初心者の方ほど、感覚的に判断せず、数値や契約内容を一つずつ確認する姿勢が大切です。

ここでは、借地権売却でつまずきやすい実務ポイントを整理し、具体的に何を優先すべきかをわかりやすく解説します。

地主の承諾を最優先で整える

借地権売却では、地主の承諾を得ることが最優先事項になります。

借地借家法上、借地権の譲渡には地主の承諾が必要とされており、承諾がない場合、売却自体が成立しにくくなります。

実務では、承諾が得られないことで買主が見つからない、または契約直前で白紙になるケースも少なくありません。

ただし、必ずこの範囲に収まるわけではなく、地域や契約内容、地主との関係性によって差があります。

そのため、売却活動を始める前に、契約書を確認し、地主と早めに条件をすり合わせておくことが、結果的に売却期間の短縮や条件悪化の回避につながります。

  • 借地権譲渡には地主の承諾が必要とされている
  • 承諾料は借地権価格の5〜10%が目安になることが多い
  • 売却前に契約内容と条件確認を行うことが重要

借地権売却に強い業者に依頼する

借地権売却を円滑に進めるには、借地権の取引実績がある不動産業者に依頼することが重要です。

一般的な不動産売却と異なり、借地権は評価方法や買主層が限定されるため、経験の少ない業者では適正価格を算出できない場合があります。

実務では、借地権価格は借地権は、宅地(更地)の価額×借地権割合で評価するが多いとされていますが、これは残存期間や地代、承諾条件によって上下します。

借地権に強い業者であれば、こうした条件を数値として整理し、根拠を持って説明できる点が特徴です。

また、地主との交渉を業者が代行することで、感情的な対立を避けやすくなるという実務上のメリットもあります。

  • 借地権は専門的な評価知識が必要
  • 地主交渉を含めた実務経験がある業者が望ましい

境界確定と契約書の整理を確実に行う

借地権売却を進める前に、境界確定と契約書類の整理を行うことが重要です。

境界が不明確な土地は、買主が融資を受けにくくなる傾向があり、売却条件に影響する場合があります。

法務局資料や測量図が整っていない場合、売却前に土地家屋調査士へ依頼するケースもあります。

また、借地契約書は、借地権の残存期間や更新条件、地代額を確認するための重要資料です。

これらの書類を事前に整理しておくことで、買主への説明がスムーズになり、価格交渉の根拠も明確になるでしょう。

  • 境界未確定は売却条件に影響しやすい
  • 契約書で残存期間や地代条件を確認する

借地権売却時にかかる費用

借地権を売却する際には、地主への承諾に関する費用、一般的な売却費用、税金、その他の付随費用が発生する可能性があります。

これらの費用は、土地の所有権を売却する場合とは異なり、借地権特有の契約関係や法律上の制約が影響します。

費用の金額は契約内容や地域、売却方法によって差がありますが、あらかじめ相場感を把握しておくことで、想定外の支出を防ぎやすくなります。

特に地主への支払いと税金は金額が大きくなりやすく、全体の収支に大きく影響します。

ここでは、借地権売却時に発生しやすい費用の種類と金額の目安を項目別に整理し、事前に把握すべきポイントを解説します。

地主に支払う費用|譲渡承諾料・建替え承諾料

借地権を第三者に売却する場合、地主の承諾が必要となり、その対価として譲渡承諾料を支払うケースが一般的です。

これは借地借家法および過去の判例実務でも広く認められており、無断譲渡は契約解除のリスクがあります。

譲渡承諾料の相場は、借地権価格の5%〜10%程度とされることが多く、不動産鑑定評価の実務でも参考値として扱われています。

譲渡承諾料は借地権価格の10%前後が一般的ですが、譲受予定者が推定相続人であるなどの事情がある場合は0~8%に減額することもあります。

引用:日本不動産鑑定士協会連合会「不動産鑑定士調停センター

また、売却前後に建物の建替えが関係する場合には、別途「建替え承諾料」が求められることもあり、こちらは更地価格の3%〜5%前後が目安です。

地主の許可が得られず、裁判所が代わって許可する付随処分として、増改築承諾料は更地価格を基礎に3~5%程度、条件変更承諾料で10%前後を目安に決定されています。

引用:日本不動産鑑定士協会連合会「不動産鑑定士調停センター

ただし、これらの金額は法律で一律に定められているものではなく、契約書の内容や地主との合意によって変動します。

  • 譲渡承諾料の目安は借地権価格の約5〜10%
  • 建替え承諾料は更地価格の約3〜5%が多い
  • 金額は契約内容と協議によって変動する

一般的な売却費用|仲介手数料・測量費用・印紙税

借地権の売却でも、通常の不動産取引と同様の売却費用が発生します。

代表的なのが不動産会社に支払う仲介手数料で、宅地建物取引業法により上限は「売買価格×3.3%+6万円(税込)」と定められています。

不動産 仲介手数料

引用:国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ

例えば2,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限は約72万円(税込)です。

また、土地や建物の境界が不明確な場合には測量費用が必要となり、30万円〜80万円程度が一般的な相場です。

さらに、売買契約書には印紙税がかかり、契約金額が1,000万円超5,000万円以下の場合、印紙税は1万円(軽減措置適用時)とされています。(参考:国税庁「No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」)

これらは国税庁や法令で基準が示されているため、比較的予測しやすい費用といえます。

  • 仲介手数料は法律で上限が決まっている
  • 測量費用は30〜80万円程度が目安
  • 印紙税は契約金額に応じて定額

税金面|譲渡所得税

借地権を売却して利益が出た場合、譲渡所得税が課税される可能性があります。

譲渡所得は「売却価格-取得費-譲渡費用」で計算され、この金額に税率が掛けられます。(参考:国土交通省「No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」)

税率は所有期間によって異なり、5年超の長期譲渡所得の場合は約20.315%、5年以下の短期譲渡所得では約39.63%が目安です。(参考:国土交通省「土地や建物を売ったとき」No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」)

  • 利益が出ると譲渡所得税がかかる
  • 税率は所有期間で大きく変わる
  • 取得費不明時は税額が高くなりやすい

その他費用|建物解体費用・弁護士費用や予納金

ケースによっては、建物解体費用や専門家への依頼費用が発生することもあります。

古い建物を解体して更地として売却する場合、木造住宅であれば1坪あたり3〜5万円程度が解体費用の相場とされています。

また、地主との交渉が難航した場合や法的整理が必要な場合には、弁護士費用が発生し、裁判や調停に進む場合には、別途予納金が必要になることもあります。

これらの費用は必ず発生するものではありませんが、条件次第で大きな支出になる可能性があるため、事前に想定しておくことが重要です。

  • 解体費用は建物構造と面積で変動する
  • 弁護士費用は交渉・紛争時に発生する
  • 必須ではないが想定しておくべき費用

借地権売却におすすめの一括査定サービス

借地権売却に一括査定サービスが向いている理由は、通常の所有権不動産と比べて評価が難しく、会社ごとに査定ロジックや取引経験に差が出やすいためです。

ここでは、借地権売却において実績や仕組みが明確な一括査定サービスを紹介します。

すまいValue|大手6社運営で借地権売却の実績も豊富

すまい価値
項目 内容
サービス名 すまいValue
運営・参加企業(会社名)
  • 小田急不動産
  • 株式会社住友不動産ステップ
  • 株式会社東急リバブル
  • 株式会社野村不動産ソリューション
  • 株式会社三井不動産リアルティ株式会社
  • 三菱地所ハウスネット株式会社
本社所在地 ※現在地の本社に準じる
対応エリア 全国(一部地域を除く)
サービス開始年 2016年10月

すまいValueは、大手不動産会社6社が共同運営している一括査定サービスで、借地権売却を初めて検討する場合でも比較的安心して利用しやすい仕組みです。

運営企業はいずれも長年不動産仲介を行っており、借地権を含む権利関係が複雑な物件の取り扱い実績があることが公表されています。

大手ならではの蓄積された取引事例をもとに査定が行われるため、相場から大きく外れた金額が出にくい点が特徴です。

また、査定依頼時に入力する情報が統一されているため、各社の評価基準の違いを比較しやすい点もメリットです。

借地権の売却では「どの会社が対応できるのか分からない」というケースが多いため、一定の基準を満たした会社に限定して査定できる点は合理的と言えます。

  • 参加企業は不動産大手6社に限定
  • 借地権を含む取引実績データに基づく査定
  • 査定基準や対応フローが統一されている

東急リバブル|エリア別・事例ベースでの査定が可能

東急リバブル
項目 内容
サービス名 東急リバブル
運営企業(会社名)
  • 東急リバブル株式会社
本社所在地 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目9番5号
対応エリア 全国(一部地域を除く)
サービス開始年 1972年3月

東急リバブルは、全国主要エリアに営業拠点を持ち、地域ごとの取引事例を重視した査定を行っている不動産会社です。

借地権はエリアによって需要や取引慣行が異なるため、地域別の成約事例を基にした査定は合理性が高いとされています。

東急リバブルでは、過去の成約データや周辺相場を参考にしながら価格を算出する方針を明示しており、机上の理論だけでなく実取引に近い水準を意識した査定が期待できます。

また、借地権に関しては、地主との承諾や条件整理が必要になるケースも多いため、取引経験がある会社かどうかが重要です。

エリア密着型の情報を持つ会社を比較対象に入れることで、現実的な売却価格の目安を把握しやすくなるでしょう。

  • 1972年創業の長年の仲介実績
  • エリア別・事例ベースでの査定
  • 借地権など権利関係物件に専門対応

SRE REALTY|根拠をもとにした査定が強み

SRE REALTY
項目 内容
サービス名 SRE REALTY
運営・参加企業(会社名)
  • SREホールディングス株式会社
本社所在地 〒107-0052 東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 14階
対応エリア 全国(一部地域を除く)
サービス開始年  2014年4月

SRE REALTYは、取引データや統計情報を活用した査定手法を特徴とする不動産会社で、借地権のように価格判断が難しい物件でも、根拠を明示した査定を行う点が強みです。

公式に公開されている情報では、過去の取引データや市場動向など、客観的な数値情報をもとに価格算出を行われています。

借地権売却では、感覚的な価格提示ではなく「なぜその金額になるのか」を説明できるかどうかが重要です。

データに基づく査定は、価格の妥当性を判断する材料として有効であり、他社査定との比較もしやすくなります。

複数社査定の一社として組み合わせることで、相場感をより客観的に確認できます。

  • 2014年設立のソニーグループ不動産会社
  • データ・統計を活用した査定手法
  • 査定価格の算出根拠を可視化

借地権売却の流れに関するQ&A

借地権の売却は、所有権不動産と比べて手続きや関係者が多く、事前に全体像を理解しておくことが重要です。

ここでは、借地権売却の流れでよくある疑問をQ&A形式で整理し、初心者でも理解しやすい形で解説します。

Q1.借地権を地主に買い取ってもらうことはできる?

借地権は、条件次第で地主に買い取ってもらえる可能性があります。

借地借家法では、借地権の譲渡には原則として地主の承諾が必要とされており、その延長線上で「地主自身が買主になる」ケースも実務上存在します。

ただし、必ず応じてもらえるわけではなく、地主側に利用予定や資金計画があるかが判断材料になります。

交渉は、不動産会社を通じて条件を整理した上で進めるのが一般的です。

Q2.建物が古くても借地権は売れる?

建物が古くても、借地権自体が評価されれば売却できる可能性はあります。

借地権の価格は「土地を利用できる権利」に価値があるため、建物の築年数が古い場合でも、立地や契約条件によっては取引対象になります。

ただし、老朽化が著しい場合は解体費用(数十万〜数百万円規模)が考慮され、価格調整される点には注意が必要です。

Q3.親から相続した借地権、名義変更前でも売れる?

相続した借地権は、原則として名義変更後に売却するのが一般的です。

借地借家法上、相続は譲渡にあたらないため地主の承諾は不要とされていますが、売却となると話は別で、登記名義が被相続人のままだと売買契約が進められません。

実務では、相続登記を済ませた上で売却活動を開始するのが標準的な流れです。

Q4.地主がどうしても首を縦に振らない場合は?

地主が譲渡を認めない場合でも、法的な救済手段が用意されています。

実務では、承諾料相当額の支払いを条件に許可が出る例も見られます。

統計的に全件が認められるわけではありませんが、合理性があれば認容される可能性があります。

ただし、時間と費用(数十万円程度の申立費用)がかかるため、専門家に相談しながら進めることが重要です。

Q5.借地権の売却価格はどう決まる?

借地権の売却価格は、土地の更地価格を基準に借地権割合などを考慮して算定されます。

不動産鑑定評価基準では、借地権は「土地価格×借地権割合」で評価されるとされ、割合は地域慣行や契約内容によって異なります。

さらに、残存契約期間、地代水準、地主承諾の有無、建物の状態などが調整要因になります。

実際の取引価格は、これらの要素を踏まえた市場相場で決まるため、複数の不動産会社に査定を依頼し、根拠を比較することが重要です。

借地権売却の流れをスムーズに進めるには早い段階で不動産会社へ依頼するのがおすすめ

借地権売却をスムーズに進めるためには、全体の流れを理解し、順序を守って手続きを進めることが重要です。

具体的には、最初に借地権の種類や契約条件といった権利内容を確認し、その上で不動産会社に査定を依頼し媒介契約を結びます。

その後、地主との交渉を行い、必要に応じて譲渡承諾を取得したうえで売却活動を進め、売買契約を締結します。

最終的には、借地権譲渡承諾書を入手し、決済と引き渡しを行うことで売却が完了します。

また、売却先には第三者、地主本人、専門買取業者など複数のパターンがあり、それぞれ手続きや条件が異なります。

自身の借地条件に合った方法を選ぶためにも、早い段階で専門家に相談し、根拠をもって判断することが、借地権売却成功の近道といえるでしょう。